『マルコポーロ』事件を契機とする一連の否定論批判の仕事
1.「ドイツ第三帝国の戦争政策の展開とホロコースト」『戦争責任研究』第8号、1995(平成7)年、17-21.
概要:月刊誌『マルコポーロ』(文芸春秋社)に出たアウシュヴィッツ否定、ガス室否定の暴論を批判する視座を確定するために、ナチ国家機関、占領機関の秘密資料など物的証拠をもとに、戦争政策、戦局の展開とユダヤ人虐殺政策の展開を関連づけたもの。
2.「アウシュヴィッツの真実とホロコースト研究の現段階−「アウシヴィッツの嘘」の虚妄性」現代史研究会『現代史研究』第41号、1995(平成7)年12月、1-22.
概要:ネオナチ、人種主義潮流が賞賛する似非化学的・似非科学的なロイヒター・レポート、および「ルドルフ鑑定書」を欧米の歴史科学の成果に依拠しつつ事実に基づいて批判し、同時に、ホロコースト研究の到達点をサーベイ。
3.「ホロコーストとアウシュヴィッツの真実−第三帝国の戦争政策の展開とユダヤ人大量虐殺−」『経済学季報』第45巻第2号、1995(平成11)年、1-58.
概要:アウシュヴィッツのガス室の構造、死体焼却、ガス室の機密性・換気扇などの能力アップなどについて、最新の研究と一次ドキュメントをもとに解明。「アウシュヴィッツの嘘」の議論の虚妄性を明らかにして批判
4.「繰り返される歴史の歪曲−歴史修正主義」『別冊歴史読本』56号、「特集タイトル「ヒトラー神話の復活」、2000年9月。
概要:ネオナチ、極右、人種主義者、反ユダヤ主義者の歴史歪曲が今日まで繰り返されていることを指摘し、流布している諸見解を批判的に吟味する必要性を訴える。